TOEIC® L&R TESTの満点っていくつ?800点とは?現在の点数別に高得点を目指すコツを紹介!

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更新日:2022/11/24 投稿日:2022/11/24

Vol.08 TOEIC®︎ TESTの満点とは?800点とは?現在の点数別に高得点を目指すコツを紹介!

この記事では、TOEIC® L&R TESTの満点について解説します。満点とは何点か、どのくらいレベルが高いのかなど基本的な情報のほか、満点に向かうにはどう学習を進めたら良いかを点数別に紹介します。満点をとるための勉強法を知りたい人や、高得点を目指している人におすすめです。

TOEIC® L&R TESTの満点とは?

TOEIC® L&R TESTでは、リスニング・リーディング各495点の計990点が満点となります。スコア算出のロジックは公式に明かされておらず、独自の統計処理に基づいて決められています。全問正解すれば満点なことは間違いありませんが、数問を間違えても満点を取ることは可能です。
「満点を取る」ことの難易度はかなり高く、受験者の1%未満しか満点を取れていません。ネイティブや帰国子女の方でも満点が取れないこともあると言われています。

満点をとるための勉強法は?

前提として、豊富な単語力を持っていることや、リスニング・リーディングはほぼ引っかかるところがなくスラスラと聞ける・読めることが必要となります。リスニングは「ナチュラルスピードの英語をほぼ間違いなく聞き取れること」、リーディングは「英字新聞を読んですばやく要点をつかめること」「英文法の知識が確立されていること」「膨大な語彙と語法・コロケーションの知識を持っていること」がレベルの目安です。また、前提として「2時間のテストのなかで、緩急をつけながら必要な集中力を維持できること」も必要となります。
一概に「これをやると満点を取れる」と説明をするのは難しいですが、満点を取るためには時間をふんだんに使って、自分の課題を明確にして潰していくことが大事です。満点に近づけば近づくほど、一般的な学習だけではなく、自分の弱点をきちんと理解して克服する努力を惜しまないことが必要となってきます。具体的には、「模試を数多く解いて苦手な箇所を特定し、時間をかけて徹底的につぶすこと」「難易度の高い教材を使った学習をすること」「教材ではなく、リアルな英語を使って学習をすること(ニュース、本、雑誌など)」が必要です。

TOEIC® L&R TEST800点前後の人が満点に向かうには?

一般的な日本人学習者の傾向からして、この付近の点数の方の多くが満点に向かうにはまだ語彙が足りていません。基礎から頻出の単語・トピックまで幅広くカバーし、リスニング・リーディングどちらで出題されても止まらない・迷わない語彙力を目指したいところです。特に、苦手な語彙のトピックをなくすことが大事です。単語の学習を繰り返し行い、苦手なトピックを徹底的につぶしておきましょう。
800点前後を取れていれば一般的には英語力が高いと言えます。しかし、満点を目指す場合にはまだまだ英語力全般が足りていない状態です。まずはしっかりと英語学習に力を入れる覚悟をしたうえで学習時間を確保し、苦手を克服していく必要があります。
具体的には、音読やシャドーイングといったトレーニングを繰り返し行い、英語力をさらに伸ばしていく必要があります。リスニングは放送を最初から最後まで正確に聞き取り、内容を短時間記憶できるようにしましょう。リーディングも同様に全文を読んで内容を短時間記憶できるようにしましょう。
特に、これまで各Partの「対策」をして正答数を伸ばしてきた方は、本気でトレーニングを行う必要があります。例えば、Part3・4は場面をイメージしながら詳細まで全て聞き取り、設問の先読みをほぼせずに記憶を頼りに設問に答えられるようにする必要があります。Part5は空所の前後だけでなく全文を読んで正解できるように、Part7も素早く正確に本文を読んで時間内に全問解き終わるように、トレーニングを積み重ねていきましょう。
併せて、問題演習を繰り返して、自身の苦手を一つずつ克服していくことも欠かせません。

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さらに、これまでTOEIC® L&R TEST対策に特化してきた方は、満点を目指していく際には最終的にTOEIC® L&R TEST対策だけではなく、普通に英語に触れる時間を増やすことも大切です。例えば、Part3・4は先読みをせずに放送を聞いて短期記憶に残す、Part7も長文を読んで内容を頭に残して設問を解く、などです。こういった英語の本来の処理の仕方を少しずつしていくことで、ビジネスなどでも役に立つ確かな英語力を磨けるようになるでしょう。

満点はまだ早い!?まず800点を目指すには

800点とは、一般的に「英語力が高い」と言われています。就職活動や転職活動の際に大幅に有利に働くこともあるスコアです。また、英語を使った仕事を任されることもあるでしょう。そのため、「資格として有利と言えるスコアを取得しておきたい」「ゆくゆくは英語を使った仕事がしたい」と考えている人にとってはメリットのある指標となります。IIBCがまとめた「英語活動実態調査2019」によると、「現在の英語力が『800点以上の人』は、現在の英語力に最も近いスキルとして『海外赴任できる』を選んでいます。」という記述がある点からも、英語力の高さが伺えます。

800点を目指すには、よく知らない・わからない分野をなくしていくことが大切です。語彙は、頻出のものを完璧に覚えつつ、それらの派生語を覚えたり、より難易度の高い語彙も覚える必要があります。知らない単語はコロケーションも含めて、積極的に覚えていきましょう。文法は、動詞や数量表現の用法を含めて、難易度の高い項目をしっかりと理解し、定着させていくことが大切です。
また、リスニング・リーディングに共通して「聞いたもの・読んだものを即座に理解する力」が必要です。TOEIC® L&R TESTによく出題されるような英文を使い、語順通り聞ける・読める「流暢さ」を鍛えていきましょう。

800点以上を目指す際には、特に長文パートの正答率を上げる必要があります。模試の受験後は、英文をしっかり理解したあと、Part3・4はトークやナレーションを一つずつ100%シャドーイングできる状態にしていくのが大事です。自身の仕事などで役立ちそうなものは、全文を暗唱するのもおすすめです。
リーディングのPart7は1分間に160〜180語くらいのスピードで読めるようにしていくことも欠かせません。まず自分がどのくらい読むスピードがあるのかを秒数を計って確認し、その後、精読・スラッシュリーディング(意味のかたまりごとにスラッシュで区切りながら読む方法)、さらに音読をします。内容を理解しながら音読を繰り返し、徐々にテンポを上げていきます。最終的には、黙読で上記の速度以上で100%理解しながら読めるようにしましょう。長文パートの中で知らない単語に出会った際には、それもきちっと覚えていくことが大切です。

まとめ

満点である「990点」に近づくには、英語力を伸ばしつつ、苦手をしっかり把握して克服していくことが大切です。また、基礎を怠らず、聞いて・読んで自動的に意味がわかる単語やフレーズを増やしておくことも高得点につながります。高得点取得に向けて、焦らず地道に勉強を進めていきましょう。

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監修 山田 治 先生

スタディサプリENGLISH基礎講座(英文法・英単語)講師/コーチトレーナー。1976年、茨城県生まれ。麗澤大学大学院卒業。TOEIC® L&Rテスト990点(満点)、英検®1級。高校時代までは英語が大の苦手だったが、日本国内で英語劇を創作することで英語力を伸ばした。中高一貫校での英語科教諭や語学学校講師を経て、現在は大学や専門学校で講師も務める。役者のトレーニング方法、第二言語習得研究の知見、CTT+(国際トレーナー資格)の教授法を駆使して、英語4技能を伸ばす指導を実践。英語学習コーチ向けに、学習者の目標達成を支援するための研修も行なっている。2児の父でキャンプが好き。(※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。)

学習参考書:
TOEIC®テストで「高得点を取れる人」と「取れない人」の習慣 (共著・明日香出版社)
TOEIC® L&Rテスト Part 5 語彙問題だけ555 (共著・アルク)