
社会人になってからでも何かのきっかけで「海外で勉強してみたい!」と思うことはあるものです。むしろ、一度社会に出たからこそ学ぶべきことがよりクリアに分かることもあります。この記事では社会人の留学について、後悔しないためのコツや留学の賢い選び方などを解説します。
1. 社会人留学を後悔しないためにやるべきこと
1.1 留学の目的を明確にする
社会人留学を思い立ったら、最初に「留学して何を学ぶのか」「学んだことを今後どう活かしていくのか」といった目的を明確にしましょう。何となく海外で勉強するのがかっこよさそうだから、といった動機で留学しても何も身につかないだけでなく、せっかくのお金と時間が無駄になってしまうことにもなりかねません。また、留学の目的は頭の中で考えるだけではなく、文章にして書き出してみるとより解像度が上がります。
1.2 留学期間を決めておく
留学の目的と併せて考えたいのが留学期間。どういった学校に行くのかにもよりますが、目的に応じて留学期間を決めておくことをおすすめします。特に社会人の場合は留学することでキャリアにブランクができてしまうため、あまり長く日本を離れていると帰国してからの就職活動が難しくなる可能性があります。逆に、留学期間があまりに短すぎると目的を達成できずに帰国することになるかもしれませんので、例えば「修士号を取るため2年間留学する」「この資格を1年以内に取得して帰国する」といったスケジュールを立てておくと留学の密度がより高まるでしょう。
1.3 留学後にどうするか決めておく
留学が終わったらどうするのか、という点も社会人留学では重要なポイントです。例えば、留学後は帰国して別の企業に就職するのか、現地で就職先を探すのかでは次のステップに大きな違いがあります。もし留学先で学んだ学問をさらに究めるために大学院に行くのであれば、費用や期間などを別途考える必要が出てきます。こうしたことを予め決めておくことで、中長期的な自分のキャリアプランを立てることができます。
1.4 留学前から英語は勉強しておく
留学を志すのであれば避けて通れないのが試験です。特に、ノンネイティブである我々日本人には英語の試験が課せられる場合がほとんどなので、できるだけ留学前から英語を勉強しておくことが欠かせません。留学先の英語力に関する要件を事前によく調べたうえで、英語力アップのための努力も継続的に行う必要があります。留学先が求めている能力や資格は十分あるのに、英語力がネックになって受け入れてもらえなかった…ということにならないよう、早めに対策を始めることが重要です。
2. 社会人留学の種類と選び方
2.1 短期留学 vs 長期留学
数週間から数か月の短期留学を選ぶのか、年単位の長期留学を選ぶのかというのは社会人の留学でよくある検討事項です。基本的には、目的によって留学期間が決まってくると考えてよいでしょう。自己研鑽のために語学留学をする場合や、本格的な留学のための準備を目的とする場合には短期留学が選択肢になります。
一方、専門分野での学位を取ったり、その後の就職活動も海外で行ったりしたい場合、基本的には長期の留学になることを想定したほうがよいと言えます。また、短期・長期いずれの場合も、会社で用意されているプログラムを利用するという選択肢もあります。例えば、会社派遣による海外MBA取得などは費用の大部分を会社が出してくれるため非常に人気があります。留学から戻ってきた後も同じ会社で活躍したいと考えている場合はそうしたプログラムの有無を確認してみましょう。
2.2 語学留学と専門留学の違い
語学習得を留学の目的とするのか、それとも何か専門的な知識を身につけるのかという違いも社会人留学を考える上でのポイントです。語学留学はその名の通り、語学を身につけることに主眼が置かれています。一方、専門留学では、一定の語学力を前提として特定の分野に関する知識やスキルをその言語で学びます。今の自分の英語力も踏まえた上で、どちらを選択するのかをよく吟味しましょう。場合によっては、語学留学と専門留学を両方行うという選択肢もあり得ます。
3. 社会人留学のよくある失敗とその原因
3.1 準備が不十分
社会人留学がうまくいかない理由としてよく挙げられるのが、事前準備の不足。英語力が足りなさ過ぎて、語学学校や大学などの授業に全然ついていけずドロップアウトしてしまったり、費用の見通しが甘く、予定していた期間を短縮して帰国せざるを得なくなってしまったりというケースがあります。こうしたことが起きる原因の一つに「情報収集不足」があります。インターネットなどで情報収集するのはもちろんですが、できれば実際に留学した人や、留学エージェントなどのプロと直接話をして、社会人留学に関するリアルな声を聞いておくことをおすすめします。
3.2 帰国後のキャリアを考えていない
もう一つのよくある失敗例が、帰国後の再就職がうまくいかなかったというもの。これは帰国後のキャリアに関する見通しが甘かったり、留学すること自体を目的としてしまったりした場合に生じる失敗だと言えます。留学して学びたい分野がその後のキャリアにどうつながるのか、あるいはビジネスからアカデミックな世界にピボットしたいのか、といったことを含めて綿密にプランを立てておくことでこうした失敗を避けることができます。留学エージェントなどから留学した人がその後どのような職業についたかを事前に聞いておくのも有効です。
4. 留学後のキャリアをどうするか
4.1 留学経験は就活にどう影響するか
留学経験が帰国後の就職活動にどう影響するかは様々です。業界や職種によっては、海外での経験が直接的に活かせる場合もあれば、必ずしも評価されないケースもあるため、自分の強みや興味、将来のビジョンと留学内容がどう結びつくかを整理しておきましょう。また、現地でのネットワークやインターン経験を活かし、海外就職やリモートワークの選択肢を視野に入れるのも一案です。柔軟な発想で、自分に合った就職ができるよう工夫してみることが留学経験を最大限に活かす鍵と言えるでしょう。
4.2 留学経験のアピール方法
留学経験をうまく使えば、就職活動において差別化要素になり得ます。語学力だけでなく、異文化への適応力、自立心、柔軟な思考力などが評価されるからです。特にグローバル展開を進める企業では、海外経験のある人材を歓迎する傾向があります。ただし、単に「留学しました」と述べるだけでは不十分です。どのような困難に直面し、どのように乗り越えたか、何を学びどう成長したかを具体的に語れることが重要です。経験の「中身」が問われると言ってもよいでしょう。
5. まとめ
社会人のリスキリングといったことがよく言われるようになった現在、社会人留学はその有効な手段の一つです。社会人経験があるからこそ、学びがより深いものになるはず。目的意識を明確に持ち、将来のキャリアを自ら切り開いていく気概をもって海外に羽ばたいてください。応援しています!


