
英会話においても、スポーツなどのように「中級者」という言い方をすることがあります。ですが、実際に英会話中級者と呼ばれるにはどのくらいのレベルに達している必要があるのでしょうか?また、そこを目指すためには何をどのくらいやればよいのでしょうか?この記事ではそうした英会話中級者にまつわる疑問を考えてみたいと思います。
1. 英会話中級者レベルは?
1.1 英会話中級者の目安
一口に英会話中級者といってもあまりに抽象的ですよね。そこで、公的な資料を参照しながらどのあたりが英会話中級者と言えそうか考えてみましょう。これも諸説ありますが、英語力の共通のものさしの一つであるCEFR(Common European Framework of Reference for Languages「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠」)でまずは考えてみます。CEFRはA1-C2までの6段階あり、真ん中に来るのが「自立した言語使用者」と呼ばれるB1およびB2レベルの学習者ですので、このあたりが一つの目安と言えそうです。我々にとってなじみの深いTOEIC® L&R TESTや各種英語検定試験との対応表を文部科学省が別途出しているのですが、それによるとB1-B2レベルに対応するのがTOEICでは550~785点程度となっており、このレベルに達している人は英会話中級者と判断してもよさそうですね。
1.2 英会話中級者だとこんな場面で英会話できる
英会話中級者は具体的にどの程度の会話能力があるのでしょうか。これも様々な定義がありますが、先ほどみたCEFRや英検、TOEICに照らして考えてみましょう。まず、CEFRのB1-B2レベルの「自立した言語使用者」は以下のように定義されています。
B1レベル:仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。
B2レベル:自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。
TOEICではProficiency Scaleと呼ばれるスコアとコミュニケーション能力との相関表があります。TOEICで550~785点程度が中級者の目安となるスコアとお伝えしましたが、それに照らして考えると、英会話中級者はレベルC(日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる)からレベルB(どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている)のあたりにいると考えられます。
このような定義から考えると、英会話中級者については日常会話だけでなく、社会的な話題についても論点を理解し、自分の考えを話すことができるレベルだと言えそうです。
2. 初級者から中級者にレベルアップするための勉強法
2.1 効果的なインプット方法は?
英会話中級者はかなりいろいろなことができるレベルに達していることが分かりましたね。それでは、初級者が中級者にレベルアップするためにはどのようなことをすればよいのでしょうか?まずはインプットについて考えてみましょう。
2.1.1 英文法の強化
英会話初級者がやるべきことの一つは文法力の強化です。文法は発話を正しく行うための骨組みなので、ここがあやふやだと英語の文章を正しく構築できず、コミュニケーションを阻害してしまうことになりかねません。また、リスニングやリーディングにおいても入ってきた情報を正しく解釈できなくなってしまうので、英文法に不安がある方は早急に対処しましょう。
2.1.2 リスニング力の向上
英会話初級者は英文法の強化と並行してリスニング力の向上にも力を注いだほうがよいでしょう。英語の音声を理解するにはそれなりの練習量が必要です。中級者を目指すのであれば、聞き取る英語のスピードを少しずつ上げたり、使われている単語のレベルが高いものを聞いたりしていくことが必要になってきます。ディクテーションやシャドーイングなどのトレーニングを行うことでリスニング力はついてきますので、日々の学習に取り入れてみましょう。
2.2 アウトプット量を増やすための方法は?
英会話中級者を目指すのであればインプットだけでなく、スピーキングやライティングといったアウトプットの練習にも時間を割いていきたいもの。普段はなかなか英語を話したり書いたりする時間がないかもしれませんが、具体的にはどうすればよいのでしょうか。それぞれ以下のようなことを試してみると効果的です。
2.2.1 オンライン英会話を使ってみる
スピーキングの練習に便利なのがオンライン英会話です。場所を選ばないことや、1回のレッスンが短いものではわずか15分程度となっており、気軽に練習ができるのがメリット。使い方としてはただやみくもに話すのではなく、「今日はこのテーマを話す」「前回勉強したこの表現を会話の中で1回は使う」など、オンライン英会話で学んだことを実践に生かす場として使うのがおすすめです。間違いを恐れず、まずは英語を口に出すことに慣れましょう。
2.2.2 AIを使ったライティング添削
ライティングの練習にうってつけなのがChatGPTなどの生成AIを活用した学習。「自分が書いた英語の文法の間違いを指摘してほしい」「違う言い方ができるか考えてほしい」「より自然な言い回しに変えてほしい」などなど、生成AIにプロンプトを入れればいくらでも自分の英語をブラッシュアップするヒントをもらえます。例文集やテンプレートなども作成してもらえるので、必要があればダウンロードして後で見返すのも効果的です。
3. 英会話初級者から中級者に伸びない理由
3.1 インプット中心になっている
英会話力を伸ばすためには、上述のとおりインプットとアウトプットをバランスよく行う必要があります。特に初級者にありがちなのがインプットばかりしてアウトプットが不十分になっているケース。どうしても最初のうちはリスニングやリーディングといったインプットに偏りがちですが、聞いた内容を口に出して要約したり、SNSやメモアプリに英文で感想を書いたりすることで手軽にアウトプットすることができます。インプットだけで終わらせず、学んだことを自分の言葉で使ってみることで、知識が定着し、実践力も高まります。
3.2 苦手分野がある
初級者のうちに文法、語彙、読解、リスニングなど、どれか一つでも苦手分野があると、次の段階の学習でつまずきやすくなります。たとえば、文法が苦手なままだとリーディングに支障が出たり、語彙が少ないとリスニング内容が理解できなかったりします。苦手分野が足を引っ張って他の分野に悪影響を及ぼしている可能性が高いので、自分の弱点を早めに見つけて、少しずつでもつぶしていくことが、確実な英会話力の向上につながります。
3.3 継続して勉強できない
英語の力は、日々の学習を積み重ねることで少しずつ身につくものです。また、英語にはスポーツと似たところがあって、継続を怠るとすぐに読むスピードが落ちたり、聞き取れなくなったりすることがあります。毎日30分でも英語に触れる時間を作ることが、実力維持と向上の鍵です。「忙しいから今日は休もう」ではなく、「短時間でもやっておこう」とマインドを切り替えることが中級者への近道です。
4. まとめ
英会話中級者の定義やそのレベル感、初級者からのレベルアップ方法などを幅広くカバーしました。中級者と言いながら、意外にもレベルが高いことに驚いたのではないでしょうか。もちろん、中級者からさらに上級者へとステップアップすれば、英語でできることはさらに広がります。そんな自分をイメージしながら日々の学習に取り組みましょう。


