
TOEIC® L&R TESTを受けたことがある人なら誰しも「もっと読解スピードが上がれば点数も取れるのに…」と思ったことがあるはず。英語の長文を速読することの重要性はよく分かっているけどそもそもどうすればいいか知りたい、という方のために、この記事ではTOEICの長文を速く読みこなすためのコツやトレーニング方法をご紹介します。
1. 精読と速読の違いとは?
リーディングには「精読」と「速読」という2つの読み方があります。「精読」は英文の構造をしっかり捉え、主語や動詞だけでなく目的語、補語といったパーツを丹念に理解しながら読んでいくアプローチです。精読は英文を正しく解釈するために非常に有効な読み方で、まずはこの練習をしっかりすることで英文を理解するための基礎を作ることができます。もう1つの「速読」は一定のスピードで英語を英語のまま理解する読み方で、文の構造よりも文を全体として理解できることに主眼をおいています。
特にTOEICのように日本語をまったく介さず、かつ英文の量が多い場合には速読ができると非常に便利です。
2. TOEICの長文を速読するためのコツ
2.1 日本語訳しない
TOEICのPart 7では2つもしくは3つの異なる文章を読んで回答する問題も出題されますが、こうした大量の英文をいちいち頭の中で和訳していてはどれだけ時間があっても足りません。特に初心者のうちは英単語を見ると反射的に和訳を思い浮かべてしまいがちですが、時間内に必要な情報を見つけ出して正解にたどり着くためには英語を英語のまま読んで理解することが必要不可欠です。もちろん、TOEICに必要な語彙を覚えるときには日本語を使ってしっかり意味を理解する必要がありますが、長文ではその日本語を都度思い出すのではなく、全体として理解できるように練習しましょう。
2.2 英文を頭から理解していく
英語と日本語では語順が異なるので、どうしても最後まで読み切ってから全体の意味を考えようとしてしまいがちですが、英語は頭から順に情報を処理していったほうが結果的に早く内容を理解することができます。日本語にするとちょっとたどたどしくなってしまうのが気になるかもしれませんが、TOEICは英文和訳をするテストではありません。実際にもっと長い英語のテキストを読むときにもいちいち日本語にはしないはずですので、英文を見たら「頭から読んで意味を理解する」クセをつけていきましょう。
3. 長文の速読力を身につけるためのトレーニング法
3.1 基礎的な英語読解力を鍛える
長文を早く読めるようになるには一定の練習量が必要です。まずおすすめしたいのが、速読をする素材は「自分が辞書を使わなくても90%程度理解できる」ものを選ぶこと。やや簡単なものを止まらず一気に読み進めていくことが速読力向上の鍵です。実際にやってみると分かると思いますが、速読がうまくいっているときは頭の中に日本語はほとんど思い浮かばないはずです。
3.2 意味のかたまりごとに読む
上記の「英文を頭から読む」とも共通しますが、英語はある程度意味のかたまりごとに処理していくと早く理解することができます。最初は、意味のかたまり(主に、主語、動詞、目的語、修飾語句などが目安)ごとにスラッシュ(/)を入れるなどして区切って読む練習をします。慣れてくると頭の中で自然に区切れるようになるでしょう。
3.3 音読
「英文を頭から読む」「意味のかたまりごとに読む」というスキルを身につけるために有効なのが音読です。スムーズに音読するには「どこまでが主語なのか」「どこまでが意味のかたまりなのか」といった理解が不可欠です。音読練習を繰り返すことでそうした感覚が自然と養われていきます。また、文章を声に出して読むことで、目・口・耳を同時に使い、脳に強くインプットされるため、英語の語順や構文に自然と慣れていきます。何度も音読を繰り返すことで語彙や表現が定着し、英文を読むスピードも徐々に向上する点もメリットですね。
4. TOEIC Part 7を時間内に終わらせるための速読のコツ
4.1 設問から読む
複数の文章を読むダブルパッセージやトリプルパッセージの問題では、問題文を読み始める前に設問に一通り目を通しておきましょう。問題には例えば“According to the newspaper article…”といったように、どの文章に関する問題なのかを示すヒントが書かれていることがよくあります。これを頼りに答えの根拠となる場所を文章中で探していくと早く正解にたどり着くことができます。また、設問の中に出てくる固有名詞や数字などを文章中から見つけ出せると、その近辺に正解となる情報が隠れていることが多くあります。こうしたことからもPart 7では設問に先に目を通すというテクニックが有効であると言えるでしょう。
4.2 1つの文章を理解しきることに固執しない
英文を読む際には、まず全体の内容を把握することに集中しましょう。TOEICのリーディングではたまに構造が複雑で少し意味のとりにくい文が入ってくることがありますが、そこに時間をかけているとあっという間にタイムアップになってしまいます。多少複雑な文があったとしても、全体として何を言っているか分かればそこから推測もできますので、1文に固執しすぎて「木を見て森を見ず」といったことにならないように気をつけましょう。
4.3 練習するときは150wpmを目安に
TOEICのリーディング対策法をパート別に解説!おすすめの勉強法やコツも紹介!でもTOEICの読解問題について対策をご紹介していますが、そこでもおすすめしているとおり、1分間に読める単語数を示す指標「wpm(words per minute)」を意識した勉強を取り入れてみましょう。
wpmの算出方法
wpm=(文書の単語数 ÷ それを読むのにかかった秒数) ×60
TOEICのリーディングセクションで出てくる英文を読み終えるにはおよそ150wpmが必要と言われていますので、150wpmを1つの目安として自分の読解スピードを上げる練習をしていきましょう。練習方法としては、まず自分が150wpmくらいで読める素材を探し、そこから徐々に語彙や文法のレベルを上げていくのが有効です。速読にある程度慣れてきたらTOEICの公式問題集などで仕上げをすると完璧です。
5. まとめ
TOEIC攻略には速読力アップが避けて通れません。この記事でご紹介したトレーニングを日常の学習に取り入れ、自分の読解スピードを可視化することでレベルアップを実感できるようになります。TOEICに限らず、英語を読むときには必ず役に立つのでぜひ身につけましょう!


