
TOEIC® L&Rテストは、英語によるコミュニケーション能力を幅広く測るためのテストです。企業では昇進や海外赴任の条件として、また就職活動では英語力を証明する手段として広く活用されています。とはいえ、名前を聞いたことはあっても、実際にどのような試験なのか詳しく知らない人も多いかもしれません。この記事では、TOEIC® L&Rテストの問題形式、受験するメリット、おすすめの勉強法などをわかりやすく解説します。
1. TOEICとは?どんなテスト?
1.1 TOEICの概要
TOEIC® テストの正式名称は、Test of English for International Communication(国際コミュニケーション英語能力テスト)。身近な日常生活や国際的なビジネスの場における、活きた英語のコミュニケーション能力を測る世界共通のテストです。 現在では5種類のテストが実施されています。
1.1.1 TOEIC® Listening & Reading (L&R) Test
- 「聞く・読む」力を測る
- リスニング約45分間とリーディング75分間
- 10~990点のスコアで評価(5点刻み)
1.1.2 TOEIC® Speaking & Writing (S&W) Tests
- 「話す・書く」力を測る
- スピーキング約20分間とライティング約60分間
- 各テスト0~200点のスコアで評価(10点刻み、満点が400点)
1.1.3 TOEIC® Speaking Test
- 「話す」力を測る
- スピーキング約20分間のテスト
- 0~200点のスコアで評価(10点刻み)
1.1.4 TOEIC Bridge® Listening & Reading Tests
- 「聞く・読む」力を測る
- 初級から中級が対象
- リスニング約25分間とリーディング35分間
- 30~100点のスコアで評価(1点刻み)
1.1.5 TOEIC Bridge® Speaking & Writing Tests
- 「話す・書く」力を測る
- 初級から中級が対象
- スピーキング約15分間とライティング約37分間
- 30~100点のスコアで評価(1点刻み)
1.2 TOEICの特徴
TOEIC® L&Rテストは、合格か不合格でなく、10点刻みのスコアで評価されます。そのため、自分の実力が数値で表され、どのぐらいの位置にいるのか、より正確にとらえやすくなっています。
- リスニングセクション 5~495点(5点刻み)
- リーディングセクション 5~495点(5点刻み) 一般的にはセクションごとのスコアではなく、リスニングとリーディングを合計したスコア(10~990点)がTOEICスコアとして認識されています。
2. TOEICテストの試験内容とスコア別の英語レベル
2.1 TOEICの問題形式
TOEIC® L&Rテストは、リスニングセクションとリーディングセクションの2つで構成されており、それぞれがさらに複数のパートに分かれています。
2.1.1 リスニングセクション(約45分間・100問)
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Part 1 写真描写問題 6問
問題用紙に写真が印刷されている。4つの短い文を聞き、写真について正しく描写しているものを1つ選ぶ。 -
Part 2 応答問題 25問
問題用紙には問題の英文は印刷されていない。放送される短い「問いかけ」に対して、最も適切な応答を3つの選択肢から選ぶ。 -
Part 3 会話問題 39問(13の会話)
2人または3人の人物による会話が放送される。その内容に関する3つの設問について最も適切なものを4つの選択肢から選ぶ。設問と選択肢は問題用紙に印刷されている。 -
Part 4 説明文問題 30問(10の説明文)
1人の人物による説明文(アナウンスなどのトーク)が放送される。その内容に関する3つの設問について最も適切なものを4つの選択肢から選ぶ。設問と選択肢は問題用紙に印刷されている。
2.1.2 リーディングセクション(75分間・100問)
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Part 5 短文穴埋め問題 30問
1カ所の空所がある短い英文を読み、空所に入れるものとして最も適切な語句を4つの選択肢から選ぶ。 -
Part 6 長文穴埋め問題 16問(4文書)
4カ所が空所になっている長文を読み、空所に入れるものとして最も適切な語句または文を4つの選択肢から選ぶ。 -
Part 7 読解問題 1つの文書 29問(10セット)、複数の文書 25問(5セット)
1つまたは複数の文書を読み、それぞれの設問について最も適切なものを4つの選択肢から選ぶ。
問題形式の説明、問題文、設問を含め、すべて英語が使われます。
リスニング・リーディング両セクションの間に休憩はありません。\
2.2 TOEICの平均スコアとスコア分布・英語レベル
国際ビジネスコミュニケーション協会のデータによると、2023年に実施された公開テストの平均スコアは612点です。
TOEIC® L&Rテストのスコアはどのくらいの英語力を示しているのでしょうか。以下に主なスコアごとの目安を紹介します。
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600点 基礎的な文法力、単語力があります。文脈から概要を推測することができ、簡単なメールの読み書き、定型的なやり取りができます。自分の言いたいことを伝えるには語彙が不足しがちです。
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700点 中級程度の単語力があり、時間をかければ文章の概要を理解することができます。自分の言いたいことをある程度伝えることができますが、表現の幅は狭くなりがちです。定型的なレポートなどの作成ができます。
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800点 比較的複雑な内容を理解でき、なじみのある話題ならば会議に参加できます。細部の理解に時間がかかることがあっても、全体の意味を把握することはできます。海外とのやり取りに対応できるレベルです。
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900点以上 複雑で専門的な内容を高い精度で理解でき、自分の意見を論理的に表現することができます。交渉や議論の場において、迅速かつ適切に英語で対応することが可能なレベルです。
3. TOEICを受験するメリットは?
3.1 ビジネスシーンで必要な基礎英語力が身につく
TOEIC® L&Rテストには、業種を問わず多くの職場で共通して使われる、実践的な表現が満載です。例えば、出張の準備、品物の注文、顧客からの問い合わせ対応など、ビジネスの現場で遭遇するシチュエーションに即した自然な英語表現が数多く含まれています。
これらの基本的な英語表現を習得することで、その後、自分の業界特有の専門用語や表現を組み合わせ、さらに高度な英語スキルを身につける土台が築かれます。
3.2 就職・転職活動でのアピールポイント
TOEIC® L&Rテストは信頼性の高いテストであり、スコアを提出することで基礎的な英語力を客観的に証明できます。さらに、単なる語学力だけでなく、目標を定め、計画的に努力を積み重ねた姿勢も採用側に伝わります。
また、高スコアを取るためには、英語力だけでなく、限られた時間の中で効率的に問題を解く情報処理能力も必要となります。高スコアは、これらの能力を備えている人材であることのアピールにつながるでしょう。
3.3 昇進などのキャリアアップに役立つ
企業によっては、TOEIC® L&Rテストのスコアを、昇進や海外赴任の要件として設定している場合があります。先述のように、対策準備を通じてビジネスに必要な基本的な英語表現を習得し、それに加えて業界特有の専門用語を身につけることで、グローバルな舞台で活躍するための基礎固めができます。さらに、高いスコアを提出することで、英語運用力と情報処理能力をアピールでき、キャリアアップへの道が大きく開かれる可能性があります。
4. TOEICのおすすめの勉強法
4.1 時間の使い方
TOEIC® L&Rテストの問題には独特のパターンがあるため、短期間でスコアを大幅にアップさせるのは難しいことがあります。最低でも2カ月の準備期間を確保し、計画的に学習を進めましょう。特に日々の仕事や勉強と両立しながら準備をする場合は、効率的な時間の使い方が鍵になります。スマホの学習アプリを活用したり、通勤時間やお昼休憩などの隙間時間を有効に使いましょう。
4.2 学習方法
模試形式のテキストを使って、本番さながらの形式や時間配分に慣れることが重要です。同時に、文法や単語の基礎をしっかり固め、苦手な部分にはTOEIC形式に特化した対策書を活用してみましょう。
5. まとめ
TOEIC® L&Rテストのイメージが少しずつ湧いてきたでしょうか?
TOEICは、日々の地道な努力がしっかりと成果につながりやすいテストです。早めに準備期間を確保し、効率的な学習を進めることで、目標スコアに近づくことができるでしょう。


