
TOEIC® L&R TESTのリーディングセクションで思うようにスコアが伸びないと感じている方は少なくありません。
特に、リスニングよりもリーディングに苦手意識を持つ学習者は多く、自分では十分に単語を暗記したり問題を解いたりしていると思っていてもスコアが頭打ちになることがあります。この記事では、リーディングスコアが伸び悩む理由を明らかにし、どのような対策を取るべきかを解説します。
1. TOEICのリーディングでスコアが伸びない理由
1.1 英語の語順が身についていない
TOEICのリーディング対策においては、基礎文法がすべての土台となります。
しかし、それが定着していないと、学習を進めるうちに、どこかの段階でスコアが伸び悩むことになるでしょう。文法というとTOEIC Part 5を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、初級者が優先すべきなのは、読解に必要な文法、つまり語順の理解です。主語、動詞、目的語、補語、修飾語句を語順に従って正しく捉え、それらを組み合わせて文全体の意味を的確に把握することが、リーディング力向上の第一歩となります。
1.2 基本的な語句の知識がない
多くの人が語彙力不足を自覚していますが、重要なのは覚えるべき単語の見極めです。難解な単語ばかりを集めて丸暗記するのは効率が悪く、TOEIC満点を目指すようなレベルでなければスコアアップへの効果も少ないでしょう。
それよりも、基本的な語句が用法も含めてマスターできていることの方が、スコアに対する貢献度は高いと言えます。
1.3 文脈が読み取れていない
単語はたくさん覚えたのにスコアが伸びないという人の多くは、長文の構造や展開をつかめていない可能性があります。英語の文章においては、その論理展開のパターンから各文の並びにも構成上の意味があります。主張の後に理由が続き、さらに根拠となる具体例が示されるといった頻出の型は、英語的なロジックの展開に基づいたものです。こうした長文の型を理解していないと、TOEICのリーディング問題に対応するのは難しくなります。
2. TOEICのリーディングスコア向上のための具体的な対策
2.1 読むための文法を身につける
Part 5の短文穴埋め問題でよく問われる品詞の識別や動詞の形、接続語句の使い方は、読む力にも影響を与えるポイントです。これらの知識を、選択肢がなくても空所に正しく補えるようになるまで習得しましょう。
また、Part 6の長文穴埋め問題では文脈に沿った読解が求められるため、読み取りの力をつける練習に適しています。Part 7の読解問題では、設問に関連する部分を中心に精読を行い、意味がすぐに取れない文は構文を丁寧に分析しながら、苦手なタイプの文を一つずつ克服していくとよいでしょう。
2.2 問題集から語彙を吸収する
単語帳での学習が苦手な人には、問題集を通じて語彙を学ぶ方法がおすすめです。問題を解く中で出てきた知らない語句については、すぐに辞書や解説を見るのではなく、まずは前後の文脈から意味を推測してみましょう。
この過程を経ることで、語句の使われ方やニュアンスが自然と身につきますし、本番の試験で求められる推測力も養うことができます。
2.3 文のつながりとまとまりを読み取る
Part 6やPart 7の長文を読む際は、となり合う文の役割や段落全体の意味のまとまりを意識するようにしましょう。たとえば、問題提起の文の後には解決策を示す文が続くなど、文と文の関係性を読み取ることで、内容がより理解しやすくなります。
また、段落ごとのテーマを把握することも重要です。改修工事のスケジュール、テナントへの注意事項、といったように、段落単位で話題が整理できれば、読むスピードが上がり、設問に対しても正確に答えられるようになります。
3. TOEIC リーディングセクションの概要
3.1 Part 5:短文穴埋め問題
Part 5では、短文の空所に適切な語句を選ぶ問題が30問出題されます。文法問題と語彙問題がほぼ半々の構成で、文法問題の中で特に多いのが品詞問題です。語彙問題では、語句の意味そのものだけでなく、前置詞との相性や目的語との組み合わせなど、その使い方も問われます。
3.2 Part 6:長文穴埋め問題
Part 6では、1つの文書に4つの空所があり、合計で16問が出題されます。そのうち12問は空所に適切な語句を選ぶ問題、残りの4問は空所に適切な文を選ぶ問題です。語順や品詞で解ける問題もありますが、ほとんどの問題は文書全体の文脈を理解しないと正答が得られません。
3.3 Part 7:長文読解問題
Part 7では54問が出題されます。1つの文書に関する設問が29問で、それらの中には、文書中に挿入される文の適切な位置を問う文位置選択問題や、語句の意味を問う同義語問題も含まれます。2つまたは3つの文書に関する設問は25問です。長文の中の一部の情報を拾い読みするだけで解ける問題は少数派なので、総合的な読解力が求められます。
4. スコア別のリーディング力の目安
TOEICのリーディングセクションは495点満点で採点されます。ここでは、おおよそのスコアレベルごとに見られるリーディング力の目安を紹介します。
4.1 200点台
単語の意味をひとつずつ拾いながら読む段階で、文構造がはっきりとつかめていません。まずは主語や動詞などの文の要素を的確に見つけ出し、語順に沿って文全体の意味を読み取る練習が必要です。
4.2 300点台
シンプルな文の読み取りはできるようになってきていますが、複数の文が連なった長文になると、要点がつかめなくなります。文と文のつながりや、段落のまとまりといった俯瞰的な読解を意識しながら読む訓練が求められます。
4.3 400点台
ある程度の速さと正確さをもって長文が読めるようになってきています。しかし、トピックに慣れていなかったり、難しい語句が含まれていたりすると理解が不十分になります。これまで学んだ文法事項や語句を、即座に、正しく使えるように精度を高めていく必要があります。
5. まとめ
TOEICのリーディングのスコアが思うように伸びないときは、まずその原因を正しく突き止めることが大切です。辞書を引いても意味を正確に理解できない文に出会ったら、それが読解力を鍛えるチャンスです。語彙力の増強だけに頼るのではなく、構文や文脈を通して意味を把握する読解力を柔軟に育てることが、スコアアップへの近道となるでしょう。


