
新聞記事から小説まで、英語の長文を読むという行為は必須のスキルです。ところが、英語学習において、長文読解は多くの人が苦手とする分野でもあります。
この記事では、英語の長文が読めない原因の分析と、読めるようになるための解決策をご紹介します。英語の長文に苦手意識を持っている方は、ぜひ参考にしてみてください!
1. 英語の長文が読めない理由
英語の長文が読めなくて困っているという人にはいくつか共通点があります。以下、主な理由を3つご紹介します。もし当てはまっていたら要注意です!
1.1 語彙力が不足している
最もよくある理由は語彙力の不足です。極端に単語を知らないと、そもそも「読む」という行為が成り立ちません。日本語の文章でも、半分以上を黒塗りで消されていたら、さすがに意味がわからないですよね。英語の文章でも語彙力不足の状態ではそれと同じことが起きていると言えます。ただし、後でも出てきますが、難しい単語ばかりを初めから覚えようとするのもNGです。まずは使用頻度の高い基礎的な単語から学習し、レベルに応じて語彙力を徐々に上げていきましょう。
1.2 基本的な文法が身についていない
語彙力と同じくらい大事なのが文法です。いくら語彙力があったとしても、ひとつひとつの単語のつながりを理解するためには基本的な文法の理解が不可欠です。特に大人になってから英語を学び直している人は、体系的に英文法を復習する時間を確保することで、その後の読解力の伸びがよくなりますよ。
1.3 文章の全体像や論理展開を把握していない
基本単語も覚えたし、文法も一通り復習したけれど、やっぱり英文がよく読めていない…という人に多いのが、英語で書かれた文章の構造や論理展開を理解していないということ。別の言い方をすれば「木を見て森を見ず」になっている可能性があるということです。
英語の文章は一般的に、まず伝えたいメッセージの概要を述べ、その後に具体例や説明を加え、最後に結論としてもう一度メッセージを繰り返す、という流れで構成されることが多く、これは各段落でも同様です。こうした構造や論理展開を意識することで、どこに何が書かれているかが把握しやすくなり、文章の全体像もつかめるようになります。
2. 英語の長文を読めない人がやりがちな間違い
ここからは英語の長文を読めない人がやってしまいがちな間違いを3つご紹介します。これらを避け、正しい学習をすることで英語の読解力は格段に高められます。ひとつずつ見ていきましょう。
2.1 難しい単語から覚えようとする
わからない単語を調べて覚えること自体は正しい学習法ですが、使用頻度の低い難しい単語から覚えようとするのは効率が悪いことがあります。David HirshとPaul Nationという言語学者の研究によると、使用頻度の高い2,000語の語彙があれば若いネイティブスピーカー向けの小説に出てくる単語の90%程度をカバーでき、2,600語あれば95%から97%をカバーできるとのことです。したがって、あまり目にしない難しい単語にとらわれすぎないことが英語の長文を読みこなすためには重要です。
2.2 わからない単語があるとすぐに辞書をひこうとする
長文を読んでいるときに、わからない単語は気になりますよね。しかし、ひとつの長文を読むのに毎回辞書をひいていたら、いつの間にか数時間が経過していた…という経験のある方は多いのではないでしょうか。知らない単語に出くわすたびに辞書をひくのは時間もかかりますし、読解がなかなか進まないのでストレスにもなります。そのせいで英文を読むのが嫌になってしまうのは避けたいところです。
2.3 和訳することにこだわりすぎる
今でこそ英文和訳の問題はあまり見かけなくなりましたが、長文を読んでいると一文一文を正確に日本語に訳さないと気が済まないという人もいるかもしれません。もちろん、英文の構造をきちんと把握する上で和訳の練習を取り入れることは有効ですが、自分の知りたい情報を入手するのが英語の長文を読む目的であるとすれば、和訳することにこだわりすぎない方がよいでしょう。
3. 英語の長文が読めるようになるためのステップ
では、英語の長文が読めるようになるためにはどうしたらよいでしょうか。そのためのステップを順を追って見ていきましょう。
3.1 使用頻度の高い基本単語と文法を覚える
まずは何といっても語彙力と文法知識の強化です。語彙力については、やみくもに英単語を勉強するのではなく、使用頻度の高いものから順に覚えていきましょう。例えば、ケンブリッジ大学の出している“Vocaburary List”に掲載されているものから覚えていくのはいかがでしょうか。
また、英文法については中学校で学んだことをしっかり理解することが重要です。目安として、英検3級レベルの文法問題が人に説明できる程度を目指しましょう。その後は高校レベルの内容をカバーし、英検2級レベルまで到達すれば、ほぼ完成です。
3.2 単語の意味を推測するテクニックを身につける
次に身につけたいのが、わからない単語の意味を推測する方法です。これには主に2つやり方があります。1つ目は、接頭辞(Prefix)や接尾辞(Suffix)から意味を推測する方法。例えば、“impossible”の最初にある“im”は「~がない、できない」という意味の接頭辞です。こういったものを覚えておくと、わからない単語が出てきても意味の見当をつけやすくなります。2つ目は文脈から意味を推測する方法。
これも例を挙げると、“The U.S. dollar is the most widely used currency in the world.”という文の“currency”がわからなかったとしても、米ドルの話ということがわかれば、何となく「通貨」という意味ではないか、と推測できるのではないでしょうか。
3.3 英語を英語のまま理解する
最後に、英語を日本語に直さずそのまま理解する習慣をつけることも長文を読めるようになるためのポイントです。コツは英語を返り読みせず、文の先頭から順に理解していくこと。和訳しようとすると、英文の構造上どうしても、文の最後まで読み切った後、前に戻って読み直すことになります。これを止めることで、英語の語順に従って頭の中で情報が整理されるだけでなく、読解のスピードの向上にもつながります。
4. まとめ
英語の長文が読めない理由とその解決策をご紹介しました。今回の記事を参考に、ぜひ英語の長文読解に対する苦手意識を克服していきましょう。


