
この記事では「なぜ音読が英会話力向上に役立つのか」「音読するとどんな英語力が付くのか」といった疑問に加え、音読練習の具体的な方法について詳しく説明していきます。まずは声を出せる環境(自室? 2階の空き部屋? 家族が誰もいない時間帯? 車の中? カラオケボックス?)を確保したら早速始めましょう!
1. 音読が英会話にもたらす効果・メリット
1.1 スピーキング力の向上
英語だけの話ではありませんが、自分が覚えていないもの・知らないことは口から出てきません。つまり「英語を自由に話したい!」と思っても「ネタとなる英文」が頭の中にない限りは不可能です。音読の練習をしっかり行うことは「ネタ」を頭に蓄える1つの大きな手段。暗記するまでしっかり読み込むことができれば理想的ですが、まずはスラスラと口から出ることを目標にしましょう。
また、せっかく練習するのなら「自己満足の発音」ではなく「通じる発音」「聞く人にとってわかりやすい発音」を目指したいものです。
1.2 リスニング力の向上
自分が英文を読み上げる音声は自分の耳で聞くことになります。・・・と言うことは、発音に気を付けて音読することによって、無意識のうちにリスニングをしていることになりますね。
1.3 リーディングスピードの向上
「英文の意味はわかるけれど、読むのに時間がかかる」という人が多くいます。その原因の一つが、日本語と英語の語順の違いにあります。時間がかかる人は、文の始めから終わりまで通読した後、もう一度最初から読みながら和訳するのではありませんか?音読は不可逆性の行動(一方向)なので、読み上げている最中に頭の中で意味をとる必要があります。
つまり2回ではなく1回読むだけで和訳まで済ませるのです。これができればリーディングスピードが2倍になるはずですね。
2. 音読の正しいやり方
2.1 音声付き教材を用意する
英語では、たとえばbutの「ア」とbatの「ア」は別モノです。音読時に両方とも「バットォ」と読んでしまっては、英語ではなく日本語の練習をしているのとほぼ同じ。せっかく時間と労力を使って練習するのですから、お手本となる音声を注意深く聞き、さらに自分でも同じ音が出せるよう、細心の注意を払ってください。
2.2 語彙・文法の確認
「英語を読み上げる自分」に陶酔するあまり忘れがちなのが、単語の意味・構文・和訳の3兄弟です。音読練習を始める前にこの3兄弟を必ずチェックしておきましょう。そして実際に音読する際には、頭の中に和訳の字幕を流すことを心がけてください。「え?そんなことできる?」と思われがちですが、相手の英語を聞き取ったり自分が英語で話したりする際に重要な技術です。3カ月ほど練習し続けると、頭の中に字幕を流すことができるようになるでしょう。
2.3 録音して自分の音読をチェック
録音された自分の声を聞くのは誰しもイヤなものですが、これは不可欠なステップです。スマホでもPCでも構いません。スラスラと読めるようになったらぜひ自分の音読を録音し、チェックしてください。目的はズバリ「お手本音声にどれだけ近いか比べるため」です。発音やリズム、そしてイントネーションなど、比較ポイントは山ほどあります。すぐに上達するものでもないので、1カ月単位で見ていきましょう。
また録音した音声は記録用として残しておくことがお勧めです。心が折れそうな時に半年前の自分の音読音声を聞くとけっこう笑えて、成長を実感でき、新たなモチベーションになりますよ。
3. 音読の具体的な練習方法
3.1 スラッシュリーディング
単語と文の意味を確認した後で、意味の切れ目ごとにスラッシュ(斜線)を入れます。そしてお手本音声をスラッシュごとに止めながら真似をして読んでいきます。最近では、あらかじめ教材にスラッシュが入っているものや、スラッシュリーディング用の音声が付いているものも多くあります。最初の段階なので、音声速度を80%程度にして読むのもアリ。
この時点から「頭の中に字幕を流す」ことを意識しておけば、後が楽になります。
3.2 リピーティング
次に、一文ごとに音声を止めながら、同じく真似をして読みます。文が長すぎて一度に読めない場合は、コンマや接続詞の前で区切ってもOK。この段階で英文を覚えることを意識し始めましょう。
3.3 オーバーラッピング
今度は、初めから終わりまで音声を止めることなく、自分の音声をお手本音声にかぶせて(=オーバーラップさせて)読みます。実際にやってみると、どうしても音声についていけず遅れてしまうところや、逆に速く読んでしまう箇所がいくつもあることに気付くでしょう。その箇所こそ、あなたが今、修正すべきところです。
例えばof the fiveのof theがいつも遅れると気付いたら、その箇所だけ音声を何度か聞き直してあなたの読み方を修正しましょう。この作業はだんだんゲーム感覚になってくるので、気が付いたら50回くらい読んでいるかもしれません。
3.4 シャドーイング
総仕上げはシャドーイング。音声を止めることなく流すのはオーバーラッピングと一緒ですが、かぶせて読むのではなく数秒遅れて影のようにお手本音声の後を追って音読します。最初は文字を見ながらでも大丈夫。少し慣れたら音声だけを頼りに練習しましょう。
一時的に数単語を覚えておく必要があり、そして発音しながらも英語を聞かなければならないので文字を見ないシャドーイングは難度が高くなります。
4.音読に適した教材の選び方
4.1 音声付きの教材を選ぶ
ここまで読んでくださったあなたなら、お手本音声付き教材が必須であると、よくおわかりいただいていることでしょう。
4.2 自身のレベルに合った教材を見つける
意外に難しいのが教材探しです。テキストの表紙に「TOEIC® L&R TEST ◯点から」のようにお勧めレベルが書いてあれば、それを目安に選べばよいでしょう。
もしも「難しめのこの本と、易しめのこの本、どちらにしよう?」と迷った場合は易しい方を選ぶのがおすすめです。英語力に自信のある方は、YouTubeにある俳優や歌手のインタビュー動画などを英語字幕付きの状態にして教材に使うのもお勧めです。
5. まとめ
ここまで、英会話力を上げるための音読の効果や練習方法について書いてきましたが、実は音読は万能薬でもあります。「たくさん音読したら英語を書くのがラクになった」「音読を頑張ったらTOEICのスコアが上がった」という例もあります。ぜひ英語学習の中に音読を取り入れていきましょう。


