
「英語がうまくなりたい」と思っているのに、「英語がわからない」と感じて挫折しそうになる学習者は少なくありません。しかし、そもそも「英語がわからない」とは、どういう状態を指すのでしょうか?
この記事では、「英語がわからない」と感じる理由を整理し、その対策を探ることで、英語上達へのヒントをお届けします。
1. なぜ英語がわからないのか?
1.1 単語力と文法力の不足
基本的な単語の知識が不足していると、理解できる英語の量が限られてしまいます。特に、文の中でキーワードとなる単語がわからないと、内容を推測したり、全体の意味を把握したりするのさえ難しくなります。
また、文法の知識が不足していると、文の構造から意味を正しく読み取ることができません。その結果、知っている単語が含まれていても、それらがどのようにつながって意味を成しているのか正確につかめず、「英語がわからない」と感じる原因になります。
1.2 音声情報と知識のギャップ
英語の音声を聞くとき、単語の意味を知っていても、その発音が正しく聞き取れなければ、理解することは困難です。たとえば、カタカナ英語の発音が自分の中で定着している場合、実際の発音とのギャップがあるために、その単語が聞こえても認識できないことがあります。
また、単語単体を聞き取れても、単語と単語が連なることで起こる音の変化(音の連結・脱落など)に対応できないと、ある程度まとまった英語になったときに急に聞き取れなくなってしまいます。
1.3 意図が読み取れない
英語の文自体は理解できても、それをどのような意図で使っているのかがつかめないことがあります。原因として、慣用的な表現に関する知識がない場合もあれば、社会的・文化的背景の違いによって意味がとらえきれていない場合もあります。
また、発話の意図を正しく理解するには、文脈や場面、相手との関係性などの状況判断が求められることも少なくありません。
1.4 英語の環境に慣れていない
日本では近年、小学校で英語が教科化されるなど、英語に触れる機会が確実に増えてきました。ただし、試験対策や受験準備の一環として英語を勉強してきても、実際に英語を使ってコミュニケーションを取る経験が限られている場合、知識はあっても「英語がわからない」と感じてしまうことがあります。
さらに、英語に対する苦手意識や自信のなさといった心理的な障壁があると、うまく聞き取れなかったり、英語そのものを避けてしまったりして、思うように上達しないケースも少なくありません。
1.5 学習方法が合っていない
英語学習には、誰にでも当てはまる唯一の正解というものはありません。効果的な学習方法は人によって異なり、自分に合ったやり方を見つけることが大切です。紙に書いて単語を覚えるのが得意な人もいれば、声に出して覚えるほうが向いている人もいます。英語のドラマやゲームを楽しみながら学ぶ人もいれば、まずは文法をしっかりマスターしたいという人もいるでしょう。
ひとつのやり方にこだわりすぎるあまり、自分に合っていない学習方法を続けてしまい、なかなか上達につながらないということも起こりえます。
2. 「英語がわかる」に変える学習のヒント
2.1 まずはここから!英文法の基礎をおさらい
英語がわかるようになるためには、英語特有のルールを理解することが大切です。特に「主語+動詞+目的語」という語順が崩れたり、動詞の使い方を間違えたりすると、言いたいことが正しく伝わりません。
とはいえ、あまり身構える必要はなく、まずは中学校で学んだ英文法の基礎を気軽におさらいしてみましょう。この基本を押さえるだけでも、英語でのコミュニケーションに十分対応できることが多いのです。
2.2 忘れても大丈夫!単語は毎日の積み重ね
文法を正しく使えることと同じくらい、単語の知識は英語力の土台となります。語彙が増えるほど、理解できる内容や表現できることの幅が広がっていきます。
単語帳を自作したり、市販のレベル別単語帳を活用したりして、自分に合った方法で学びましょう。
例文を毎日音読するのもおすすめです。一度で完璧に覚えようとしなくても大丈夫。何度も繰り返し声に出しているうちに、自然と記憶に残っていきます。毎日の積み重ねが大事なのです。
2.3 リスニング力を上げるトレーニング
せっかく文法や単語を身につけても、聞き取れなければスムーズなコミュニケーションは難しくなってしまいます。リスニング力を高めるには、スクリプト付きの音声を使って繰り返し練習することが効果的です。
たとえば、以下のような方法があります。
- リピーティング:音声を聞いたあとに、そっくりそのまま真似して発話する
- シャドーイング:音声のすぐあとを影のように追いかけて発話する
- ディクテーション:聞いた音を一語ずつ書き取る
これらの練習を繰り返すことで、英語の発音やリズム、イントネーションが自然と身についていきます。
また、聞き取る力が育つだけでなく、自分の発音が良くなったり話し方もより通じやすくなっていきます。
2.4 英語はドラマで“場面ごと”にインプット
英語の教科書が苦手な方には、ドラマや映画を使った学習もおすすめです。感情が伴うストーリーの中で出てくる単語やフレーズは、記憶に残りやすく、実際のシチュエーションでの使い方も自然に身につきます。
日本語と英語の字幕を切り替えられる作品なら、まずは日本語で内容を理解し、その後英語字幕や字幕なしで繰り返し観るのが効果的です。セリフを口に出して真似することで、聞き取りや表現力もアップします。似たような場面に出会ったとき、ふと英語が口をついて出てくる感覚が生まれることも。
単にリスニング力を鍛えるだけでなく、「こういう場面ではこう言う」という文脈に沿った表現が身につくのも、ドラマ学習の大きなメリットです。
2.5 インプットしたら、ためらわずアウトプット!
英語表現を学んだら、実際に使ってみることで定着しやすくなります。仕事や日常で英語を使う機会がない方は、オンライン英会話や対面の英会話教室などを活用して、インプットした表現をアウトプットしてみましょう。学習者同士の集まりに参加するのもよい方法です。
また、趣味に関連した内容を英語で発信するSNSアカウントを作ってみるのもおすすめです。英語で投稿してみると、反応が返ってきたり、コメントに返信したりする中で、同じ趣味を持つ人と楽しく交流することができます。そんなやりとりを重ねるうちに、気づけば、「わからなかった英語」が「わかる英語」へと変わっていくはずです。
3. 自分に合った学習スタイルを見つけよう
学習者によって、どのような学び方が効果的かはさまざまです。よく知られている分類として、「VARKモデル」と呼ばれる4タイプの学習スタイルがあります。
- Visual(視覚的):図や動画など、視覚的情報から学ぶのが得意
- Auditory(聴覚型):会話や音声を通じて学ぶのが得意
- Reading/Writing(読み書き型):ノートを取ったり文章を書いたりすることで理解するのが得意
- Kinesthetic(体験型):実際に体を動かしながら体験を通じて学ぶのが得意
ひとつのタイプだけにぴったり当てはまる人もいれば、複数のタイプが重なっている人もいます。自分の得意な学習スタイルを知ることは大切ですが、特定の方法にこだわりすぎる必要はありません。大切なのは、状況や目的に応じて柔軟に学習方法を選び、工夫しながら継続することです。
4. まとめ
この記事では、「なぜ英語がわからないのか」という理由を整理し、「わかる」ようになるための学習のヒントをご紹介しました。
大切なのは、ひとつの方法に固執せず、自分の学び方を振り返りながら、自分に合ったスタイルを取り入れて学習を続けていくことです。


