
かつては「超簡単パート」として有名だった(?)TOEIC® L&R TESTのPart 1ですが、最近は必ずしもそうとは言えなくなってきました。簡単なはずの問題を落とすという“想定外の悲劇”を避けるため、この記事ではさまざまな角度からPart 1を見ていくことにしましょう。
1. TOEIC Part 1とは?
1.1 TOEIC Part 1の概要
リスニングセクション全100問の幕開けがPart 1です。以下に要点をまとめます。
- 問題形式:写真描写問題
- 問題数:6問
- 選択肢:4つ(音声のみ。印刷はされていません)
- 解答時間(問題間の間隔)
試験当日、受験する教室内で「問題用紙を開いてお待ちください」のアナウンスが聞こえた直後に表紙から1ページめくると、右側のページに2枚の写真が縦に並んでいますね。同じようなページが3枚続きますが、これがPart 1です。意外と大きな写真ですね。どこに何が写っているかは一目瞭然と言っていいでしょう。
この写真1枚ずつに「【主語】が【場所】で【動作】をしています」のような選択肢が4つ読み上げられるので、写真の内容に合致するものを正解として選びます。
問題間の読み上げ間隔は約5秒ですが、No. 2とNo. 3の間、ページをめくるタイミングには“Go on to the next page.(次のページに進みなさい)”の指示が入るので、間隔はその分だけ長くなります。
2. TOEIC Part 1にはどんな問題が出る?
2.1 1人の人物写真の問題
「1人の人が無背景画面の真ん中でニッコリと立っている」写真ではなく、【1人の人物が】(【場所で】)【動作をしている】写真が出題されます。(ちなみに研究の足りないTOEIC問題集などには、前述のとおり一人の人物だけが写っている写真が使われている場合もあるので、「買ってはならない問題集」であるとあなた自身の知識を以て除外することができます。)
2.2 2人以上の人物写真の問題
写っている人数は2名から(数)百名程度のものまで様々です。いずれも【人物が】(【場所で】)【動作をしている】写真です。写っている人物が多くなると全員共通の動作をしていない場合がほとんどですが、ザッと写真を見た時点で【誰が】【どこで】【何をしているか】の概要を掴んでおきたいところです。
2.3 人物が写っていない写真の問題
「スーパーなどの店内の商品棚」「食器類が並べられたテーブル」「オフィスやリビングルーム」「庭や道路、公園の一角」「自然の風景」など、さまざまな写真がこのタイプに分類されます。他のタイプの写真では「現在進行形(be動詞+〜ing形)を使って「【人物が】(【場所で】)【動作をしている】ところです」のように表されることが多いのですが、人物が写っていない写真で「自然の風景」以外のものは「現在完了(have/has +過去分詞)」の完了用法を使って「【ものが】【〜された状態】です」と、【もの】を主語にして表されることが多いことを頭の片隅に置いておくと、正解を選びやすくなります。
3. TOEIC Part 1で高得点を取るためのコツ
3.1 先読みはしない
文字情報は読まざるを得ない部分がありますが、写真情報の良いところは「ひと目でほぼ概要が見て取れる」ところにあります。わざわざ時間を取って隅々まで写真を精査する必要はなく、流れてくる選択肢に従って写真をチェックしていけばそれで十分です。
3.2 【三要素】を聞き取る
Part 1の選択肢は、基本的に以下の【三要素】で構成されています(実はすでにこの記事の中にたくさん登場させています)。
- 【誰が】【何が】
- 【どこで】
- 【何をしている】(~された状態)
選択肢を聞きながら、写真の内容が【三要素】に合致するかどうかを1つ1つチェックしていくのです(選択肢によっては【どこで】が省略されているものもあります)。注意点として、Part 1では時々、たとえば「The woman is wiping the floor.」と聞こえたときに「あれ?これは女性じゃなくて男性じゃないのか?」と正解候補から外してしまうことも起こり得ますが、写真の人物の性別にこだわると正解を取れないことが多くあることを覚えておきましょう。
3.3 ひっかけ問題に注意
上の【三要素】と大きく関わる話です。想像してください。あなたは写真を見ながら選択肢を聞いているところです。「Some people are(数名の人々が・・・あ、確かに数名、いる!)walking(うん、うん、歩いてる!)・・・」と、ここまで聞いて「正解」と決めつけてしまうことに、何よりも注意しましょう。実はその写真では「道路を横断している(across the street)」様子が写っているのに、その選択肢の最後の部分が「along the street(通りに沿って)」であればもちろん不正解ですね。(全文:Some people are walking across the street.)問題作成者の思うツボにはまらないように、じっくり落ち着いて聞くことが何よりも大事です。
4. TOEIC Part 1のおすすめ勉強法
4.1 不正解の選択肢も覚え込む
3.3で例として出した「Some people are walking along the street.(数名の人々が通りに沿って歩いています)」は、たまたま「道路を横断している人々の写真」に対しては不正解でしたが「道路に沿って歩いている人々の写真」であれば見事に正解の選択肢になりますね。実はPart 1は「不正解の選択肢も宝物」なのです。「今回不正解だったこの選択肢も、こういう写真であれば正解になりうるよね」という写真を頭の中に描いて、不正解の選択肢も覚え込むと正解確率がグンと跳ね上がります。
4.2 ディクテーション
ディクテーションとは「音声を聞いて書き取る練習」です。全文を書き取ってもいいし、どうしても聞こえない部分だけ何度も聞き返しながら書き取ってもいいでしょう(10回くらいは繰り返し聞きたいところです)。不正解の選択肢(=宝物!)も含めて行います。
4.3 シャドーイング
シャドーイングとは「音声を聞こえたとおりにまねて口から出す」練習です。本来は文字を見ずに行いますが、難しい場合は文字を見ながらシャドーイングしてもOKです。サラッと口から出るようになるまで、10回くらいは繰り返したいところです。これもやはり不正解の選択肢(=宝物!)も含めて行います。
5. まとめ
この記事ではTOEIC Part 1について正解率を上げ、無駄な間違いをしないための知識と対策をまとめてきました。TOEICの歴史を数十年さかのぼると、Part 1の出題数は少なくなってきていますが「落としたくないパート」であることに変わりはありません。決して軽く扱わず、高スコアにつなげたいものです。


