
TOEIC® L&R TESTのPart 3では、2人あるいは3人の人物による「会話」が放送された後、会話内容に関する設問が3つ出題されます。13個の会話にそれぞれ3問が付くので、合計39問となります。会話は印刷されていませんが、設問と選択肢は問題冊子に印刷されています。また、このPart 3には(実はPart 4にも!)「意図問題」「図表問題」と呼ばれる種類の設問もあります。では早速、詳細に見ていきましょう。
1. 問題形式
1.1 2人の会話
2名の話し手の間で会話が進みます。多くの場合は「男&女」の組み合わせですが、「男&男」の場合も「女&女」の場合もあります。同性同士の話者が登場する場合は、会話内容に対する立場や主義が完全に違うことが多く、受験者が混乱しないように工夫されています。
1.2 3人の会話
3名の話し手の間で会話が進みます。「男男&女」「女女&男」の2種類の組み合わせがあります。「2人の会話でもややこしいのに、3人になったら誰がどの立場にいるのか、わからなくなるのでは?」という心配は、基本的に無用です。「2人の会話」の「男&男」や「女&女」の場合と同様、受験者の負担が増えないように工夫されています。たとえば「女性2人が男性1名をランチに誘う」など、同性2名が同じ立場にいたり、また「男&女」の会話の間に一瞬だけ男性の(あるいは女性の)電話交換手が登場したり、といった具合です。
1.3 意図問題
意図問題はPart 3だけでなくPart 4にも出題される形式ですが、迷う受験者が多いようなので説明しておきましょう。問題文は「What does the woman mean when she says, “I’m not sure”?」のような形をしており(ダブルクォーテーションマーク間のせりふは、会話音声の中かからそのまま抜き出されます)、その下に通常通り4つの選択肢が並んでいます。こう書くと簡単そうに思えますが、意図問題はリスニング力を測定するためのものなので「会話を聞かずに4つの選択肢を読むとすべてが正解のように思える」ような作り方がされています。会話が行われている背景の中で “I’m not sure.”を聞くことで、初めて正解が1つに絞られるのです。
1.4 図表問題
意図問題と同様、図表問題(「グラフィック問題」とも呼ばれます。)もPart 3と4の両方に出題されます。Part 3と4は問題用紙1ページに設問が縦1列に3問×2セットで印刷されますが、図表問題は「一番上に図表・その下に3問×1セット」という特徴的な配置になっています。「図表」は、実際には「表」「地図」「レイアウト図」「時刻表」などさまざまな種類があります。意図問題と同様にリスニング力を測定するためのものなので、「聞く」→「見る」→「正解が1つに絞られる」という過程を取ります。3問セットのどの位置にも図表問題が設定される可能性がありますが、設問冒頭にLook at the graphic.の文字があります。また他の設問は流れ終わった後、次の音声が聞こえるまでに8秒の解答時間がありますが、図表問題には12秒が与えられます。
2. 試験時間と問題数
Part 3にかかる時間は若干の差はありますが、約17分です。問題数は前述のとおり、13個の会話にそれぞれ3問が付くので、合計39問となります。
3. TOEIC Part 4との違い
Part 3は(2人あるいは3人での)「会話」ですが、Part 4は1人の話し手が最初から最後まで話す「トーク」です。またPart 3の話題は「職場内での会話」が大半ですが、Part 4では「アナウンス」「放送」「説明(会)」「会議の抜粋」「ツアーガイド」など多種多様にわたります。またPart 4は10個のトークにそれぞれ問題が3問付くので合計30問。時間にして約16分です。
4. TOEIC Part 3攻略のコツ
4.1 設問や図表を先読みしておく
実際に会話が聞こえ始めるまでの時間を利用して「設問の先読み」をしておきましょう。(選択肢の先読みは時間が足りなくなる可能性が多いのでお薦めしません。)設問を先に読んでおくと、「自分は今から何を聞き取ればよいのか」がはっきりします。Part 3と4に共通で
1問目は全体に関する設問(「話し手はどんな会社に勤めている?」「問題は何?」など)
2問目と3問目はピンポイントに答えが絞り込める設問(「来月、何が行われる?」「聞き手は今から何をする?」など)
・・・が問われることが多くあります。
また、図表問題は前述のとおり解答時間が通常の8秒ではなく12秒(1.5倍)あるとは言え、やはり先に目を通しておくと、これから聞こえてくる話の内容がある程度絞り込めるので、落ち着いて音声を聞くことができそうです。
4.2 聞き取るポイントをおさえる
たとえば1問目に問われることが多い「話し手はどんな会社に勤めている?」という設問であれば、「繰り返し聞こえてくる特徴的な単語や表現」に注意することで、正解を推測しやすくなります。 tables, reservation, menu, serverなどが聞こえるようであれば、おそらく話し手は食べ物屋系に勤めていると想像できます。また「来月、何が行われる?」という問題がある場合、「next month」をキーワードにして待ち受ければ、正解が耳に飛び込んでくるでしょう。何の予測も持たないまま会話を聞くより、設問を先読みすることによってはるかに正解に近付きやすくなるのです。
4.3 聞き取れない場合にどうするか
TOEICに出題される会話やトークは、多くの場合パターン通りに話が進行していきます。そのため、たくさん準備をしてきた人は会話の途中で「あのパターンね」と気付き、「次はこうなるはず」という知識を使うことができます。少々ズルい方法ではありますが、「公式問題集などの和訳部分を読み込んで、話の進行パターンを覚える」のも実は非常に実際的な方法です。
5. TOEIC Part 3のおすすめ勉強法
5.1 ディクテーション
ディクテーションは、音声を聞いて、そのままの英文を書きとるトレーニングです。会話のすべてをディクテーションするのが辛い人は、前半だけでも構いません。あるいは正解の根拠周辺だけを聞いて書き取るのもアリです。あまり自分にプレッシャーをかけすぎないようにしたいものです。
5.2 シャドーイング
シャドーイングは、音声を再生しながら、聞こえた英文を口に出すトレーニングです。ぜひ全文でシャドーイングに挑戦しましょう。音声が速すぎる場合は、速度を20%程度落として練習してもOKです。何も見ずにシャドーイングするのが辛ければ、最初のうちは英文を見ながらおこなってください。
6. まとめ
この記事では「会話のPart 3」について説明してきましたが、Part 3には「トークのPart 4」との共通点も多くあります。「Part 3と4は双子のようなもの」と認識して取り組んでいくのが高スコアへの早道だと言えそうです。


