
皆さんはTOEIC® L&R TESTで800点を取得する難易度やメリット、勉強法についてどのくらい知っていますか?この記事ではTOEIC800点について学習者が押さえておくべき情報をわかりやすくお伝えします。
1. TOEIC800点とは?
1.1 TOEIC800点のレベルと難易度
800点は全受験者の上位15%~20%に位置し、ビジネス英語を実践的に使いこなせる素地があることを示します。取得難易度はやや高く、リスニングとリーディングの両方で8割程度の正答率が求められます。
1.2英検との比較
TOEIC800点は英検準1級レベルに相当します。英検準1級では学術的・専門的な話題を含む幅広い内容に対応できる高度な英語運用力が求められるのに対し、TOEIC800点はビジネスに関する日常的なやり取り(会話やメールなど)に対応できる高度な英語運用力が求められます。
1.3TOEIC800点のメリット
800点を取得すると、就職や転職での評価向上、昇進・昇格や年収アップのチャンスの拡大に繋がります。また、海外出張や駐在、海外留学の人員選考においてTOEIC800点は信頼される指標となります。
2.TOEIC800点を取得するために必要な英語力
2.1 必要な単語数
800点を取得するためには、約6000~8000語の単語力が必要 と言われています。IIBC公表の資料では、TOEIC800点はCEFR B2レベルに該当するとされており、ビクトリア大学の調査でB2レベルまでのvocabulary sizeを合計して約8000としています。一般的に高校卒業までに約3000~4000語の単語を習得するため、大学・社会人でさらに約2000~5000語を習得する必要があります。
【参考】https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/toeic_cefr.html
【参考】
https://www.wgtn.ac.nz/lals/resources/paul-nations-resources/vocabulary-lists/vocabulary-cefr-and-word-family-size/vocabulary-and-the-cefr-docx
2.2 文法の理解度
基本的な文法を完全に理解しておく必要があります。具体的には、文構造、品詞(名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、助動詞、前置詞、接続詞など)、準動詞(不定詞、分詞、動名詞)、態、時制、修飾、構文、関係詞、比較、仮定法など、幅広い文法項目の体系的な理解が求められます。
2.3 リスニングとリーディングのスキル
800点を取得するためには、行間を捉えながら内容をスムーズに理解できる力が求められます。リスニングセクションでは、会話のスピードや、国籍が異なるナレーターのイントネーションに慣れておくことも大事です。一方、リーディングセクションでは、文法と語彙の確かな知識だけでなく、文脈を素早く正確に捉える力が求められます。また、自分で時間を管理しながら解答していくタイムマネジメント力も必要不可欠です。
3.TOEIC800点を取得するための勉強時間
仮に現在600点(公開テストの平均的なTOEICスコア)を持っているとして、そこから800点を取得するためには、指導経験上、少なくとも約100~200時間程度の学習が必要となります。これはTOEICにフォーカスした学習を毎週100分行った場合に、約1年~2年半かかる計算になります。個人差もあるため、800点を取得するまで、おおよそ250時間は必要だとするデータもあります。TOEICの勉強時間はどれくらい必要?スコア別に勉強時間を解説!の記事も参照ください。
4.TOEIC800点取得のための勉強法
4.1 単語力を強化する方法
単語を覚える際は、コロケーション(単語の組み合わせ)や例文で覚えることが大事です。また、公式問題集や模試を活用し、実際の会話(スクリプト)や文章の中で単語を覚えるようにすると、実践的な単語力が身に付きます。語彙は繰り返し復習することで記憶に定着するため、間隔を空けて繰り返し復習すると効果的です。
4.2 リスニング力を向上させる練習
以下にリスニング力を向上させる練習方法を4つ紹介します。本番のTOEICと同じナレーターの音声が収録されている公式問題集(なるべく最新のもの)を使うとより効果的です。
4.2.1. ディクテーション
音声を聞きながら、発言内容を一言一句書き取るトレーニングです。1回で全てを完璧に書き取るのは難しいので、音声は何回か流します。ディクテーションを行うことによって、細かい音を正しく聞き取る力が身に付きます。
4.2.2. シャドーイング
音声を後から追いかけるように音読するトレーニングです。最初はスクリプトを見ながら行い、慣れてきたら何も見ずに行います。シャドーイングによって、英語の発音やリズム、イントネーションに慣れることができます。
4.2.3. オーバーラッピング
スクリプトを見ながら、ナレーターの音声に自分の声を被せるように同時に音読するトレーニングです。オーバーラッピングによって自分の発音やリズムを矯正することができ、それがリスニング力の向上に役立ちます。
4.2.4. リピーティング
文単位でナレーターの音声を止め(再生を一時停止し)、その文を正確に再現(復唱)するトレーニングです。最初はスクリプトを見ながら行い、慣れてきたら何も見ずに行います。リピーティングによって、お手本となる発音、リズム、イントネーションを再現する力が身に付き、リスニング力の向上に繋がります。
4.3 リーディング力を高めるための具体的な練習法
リーディング力を高める練習方法も、具体的に4つ紹介します。
4.3.1. 文法力を強化する
公式問題集や模試でPart 5の問題を解き、自分がどの文法項目を理解できていないかを分析します。その後、文法項目別に学べるPart 5の問題集を活用して、苦手な文法問題を重点的に解くことが大事です。例えば、準動詞(不定詞、分詞、動名詞)が苦手な場合は、動詞の問題を徹底的に解いて苦手を克服しましょう。
4.3.2. 語彙力を強化する
公式問題集や模試、TOEIC対策用の単語本を活用し、TOEICに頻出する単語や表現を1日10~20語を目安に覚えます。一定期間後に復習を促すアラートが出る機能が付いているアプリに、覚えたい単語を(できればコロケーションで)登録して、隙間時間で復習しましょう。
4.3.3.読解力を強化する
公式問題集や模試でPart 7の問題を解いて答え合わせをした後、読んでいて意味が理解できなかった箇所があれば、日本語訳も参考にしながらその内容を100%理解するまで読み直します。この時、知らなかった単語や文法があればそれらをしっかりと覚えましょう。その後期間を空けて再度その文章を読み、内容が完全に理解できるか確認します。
4.3.4. 試験力を強化する
リーディング力を高めるためには、効率的な解答方法について学ぶことも大事です。特にPart 7は、解法を知っていると効率的よく設問に解答していくことができるため、Part 7の解法の記載が充実している模試や問題集の活用をおすすめします。また、リーディングセクションでは、解答のペース配分も重要です。問題演習の際は必ず時間を測りながら解くようにしましょう。
4.4 模試や公式問題集の活用法
模試や公式問題集の活用法のポイントは以下の4つです。
4.4.1. 本番のプレテストとして
公式問題集を使って、本番と同じ制限時間で解答する練習を行います。本番に近い環境を作ることで、集中力と時間配分に注意しながら解くことができます。
4.4.2. 問題集として
模試を丸ごと解く時間がない場合は、パート別問題集のように使うのもおすすめです。例えば今日はPart 1と2を、明日はPart 3を、明後日はPart 4を解く、といった具合に取り組むとよいでしょう。
4.4.3. 弱点分析と学習計画
問題を解き終えたら、間違えた問題を中心にしっかり復習するとともに、浮き彫りになった自分の弱点を克服するための学習計画を立てるようにしましょう。
4.4.4. 記憶の定着度の確認
1~2カ月期間を空けて再度同じ模試を解き、記憶の定着度を確認するようにしましょう。もし時間がなければ、間違えた問題だけを解き直すのでも構いません。
5.まとめ
TOEIC800点はビジネス英語を実践的に使いこなせる素地があることの証明であり、堂々と履歴書に書ける立派な資格です。取得すれば就職・転職に有利に働くだけでなく、昇進・昇格・昇給などのチャンスの拡大に繋がります。ただし、取得難易度はやや高く、計画的かつ継続的に学習を積み重ねていく必要があります。


