
TOEIC® L&Rテストは、ビジネス英語のコミュニケーション能力を測る試験です。多くの学習者が、就職や転職の際に英語力を証明する手段としてスコアを活用しています。
この記事では、TOEICのスコアをどのように活用できるのかを、就職・転職・留学といった目的別に解説します。
1.TOEICは資格?
英語力の証明として履歴書の資格欄にTOEICスコアを記載することもありますが、実は英検とは異なり、TOEICは資格試験ではありません。検定試験のように合格・不合格で判定されるものではなく、スコアは10点~990点の範囲で、5点刻みで評価されます。
資格試験ではないものの、さまざまな企業や大学でスコアが英語力の指標として活用されているため、TOEICは実質的に英語力の証明として機能することが多いと言えます。では、就職や留学では何点のスコアからアピールできるのでしょうか?
2.どれくらいのTOEICスコアから履歴書に書ける?
2.1 英語を使う仕事の場合
「730点以上」
TOEICを運営するIIBCの「TOEIC® Program DATA & ANALYSIS 2024」によると、2023年度の公開テストにおける社会人受験者の平均スコアは639点ですが、そのうち海外部門に所属する人の平均スコアは729点と、それを大きく上回っています。
【参考】https://www.iibc-global.org/hubfs/library/default/toeic/official_data/pdf/DAA.pdf?hsLang=ja
さらに、IIBCの「Proficiency Scale(TOEIC®スコアとコミュニケーション能力レベルの相関表)」によると、730点から860点のスコアは「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」レベルに相当します。
【参考】https://21606703.fs1.hubspotusercontent-na1.net/hubfs/21606703/library/default/toeic/official_data/lr/pdf/proficiency.pdf
そのため、日常的にメールや会議などで英語を使用する部門への就職を希望する場合、730点以上のスコアがアピールポイントとなるでしょう。
2.2 英語を使わない仕事の場合
「600点以上」
先ほど紹介した「TOEIC® Program DATA & ANALYSIS 2024」によると、公開テストにおける全受験者の平均スコアは612点です。また、「Proficiency Scale」では470点から730点が「限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる」レベルに相当するとされています。
平均点に近い600点以上のスコアを持っていることは、英語の基礎的な知識を備えていることのアピールにつながります。さらに、業務で英語を使用しない場合でも、TOEICを受験していること自体が、学習意欲が高く、自主的にスキルアップに努める人材であるという印象を与えることが期待できます。
2.3 スコアの書き方と注意点
TOEICの開発元であるETSでは、TOEICスコアの有効期限を2年と定めています。そのため、スコアの提出を求める企業や学校が、それに倣って有効期限を2年以内と設定している場合があります。提出先のルールを事前に必ず確認しましょう。
また、TOEICには団体特別受験制度(IPテスト)という制度があり、学校や企業などの団体が任意の時間と場所で実施できます。近年ではオンライン形式のIPテストも導入されており、自宅などで手軽に受験できます。ただし、IPテストでは公式認定証(Official Score Certificate)は発行されません。そのため、スコア提出先の企業や学校が公式認定証なしのスコアを受け付けるかどうか、事前に確認することが重要です。
3.TOEICスコアの活用方法
3.1 就職・転職
就職や転職の採用選考において、英語試験の代わりにTOEICスコアを参考にしたり、採用要件として設定している企業もあります。
また、海外出張や海外駐在のあるグローバル部門での勤務の条件として、一定のTOEICスコアが設けられていることもあります。このような場合、条件のスコアを上回るスコアを持っていれば、英語力のアピールにつながります。企業によっては、入社時の英語試験が免除されたり、社内英語研修で初級レベルが免除され、より実践的な上級研修を受講できたりするところもあります。
英語を使わない職種でも、TOEICスコアを採用判断の一要素として活用している企業は少なくありません。また、TOEICスコアを持っていること自体が、学習意欲があり自主的にスキルアップを図る姿勢を示すものとして評価されることも考えられます。
さらに、業務上いつ英語が必要になるかわからないため、TOEICスコアを持っていることで、いざというときに「即戦力となる人材」としてアピールできる可能性もあります。
3.2 留学
海外留学をする際、欧米の大学では一般的にTOEFLやIELTSのスコアが英語力を示す要件とされています。一方、アジア圏の一部の大学では、TOEICスコアが留学受け入れの基準として設定されていることもあります。\
また、日本の大学が主催する留学プログラムの中には、一定のTOEICスコアを参加条件とするものもあります。そのほか、奨学金の申請要件としてTOEICスコアを設けている団体もあります。
留学を検討する際は、必要な試験を早めに調べ、TOEICスコアが活用できるかどうかを必ず確認しましょう。
さらに、帰国後にTOEICを受験して留学の成果を測るのも、就職を見据えた良い方法ですね。
4.TOEICスコアアップのための勉強法
TOEICのスコアを上げるには、英語の基礎となる単語力、文法力、リスニング力、そして読解力を強化することが不可欠です。加えて、それらのスキルをスコアにつなげるためには、TOEIC特有の試験対策も重要になります。
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5.まとめ
TOEICスコアは、英語力の証明として、就職・転職・留学などで活用できます。高いスコアを取得し、自信を持ってアピールできるよう、しっかり準備を進めていきましょう。


